「QF」から「存在論的」へ

twitterがあるとやはりブログの更新頻度は下がりますね。もともと僕はあまり長い文章を書かないので、だいたいがtwitterで事足りてしまいます。 さて、東大駒場で行われた「『クォンタム・ファミリーズ』から『存在論的、郵便的』へ──東浩紀の11年間と哲学」…

原田曜平『近頃の若者はなぜダメなのか 携帯世代と「新村社会」』

内容の要約; 若者(現在10代〜20代後半くらいまでの、「携帯電話世代」)の関係性は、「空気を読む」ことが最も重要な「新村社会」とでも呼ぶべきものになっている。その原因として考えられるのが、ケータイメールの普及やSNSの流行などによる人間関係のネ…

金沢旅行

急に思い立って金沢に行って参りました。夜行バス→加賀温泉に一泊→金沢に一泊→夜行バスの4泊3日。雪化粧の金沢の街は美しく、料理は美味しく、ひとは親切でした。また行きたい。 加賀温泉では花つばきという旅館に、金沢では橋本屋という旅館に泊まりまし…

ベルンハルト・シュリンク『朗読者』

「強制収容所」という最悪の過去に関しての記憶。善とはなんなのか?悪とは?そもそもそんなものは「ある」のか?よくわからない。しかし悲しみは、憎しみは、確かに「ある」。ハンナの記憶。元収容者の記憶。記憶の中の死者たち。死者たちは既に灰となり、…

RIP,Salinger

サリンジャーが亡くなったようです。 BBC News - JD Salinger, author of Catcher In The Rye, dies at 91 J.D. Salinger, 91; 'Catcher in the Rye' author became famous recluse ご冥福を。そして天国のサリンジャーに心からの感謝を捧げたい。 ふたつめ…

SOUR "日々の音色"

文化庁メディア芸術祭エンタメ部門、大賞受賞作品だとか。 twitterで「時かけ」「サマーウォーズ」の監督である細田守さんが「すごい」と紹介していて、どうせたいしたことないんだろ*1とタカを括って観たのに、かなり感動して不覚なことに泣きそうになって…

排除すること、棄て去ること

「内包社会から排除社会へ」。フーコーの「死の中に廃棄する」という言葉を思い出す。あるいは「自己責任」という言葉。 ジグムント・バウマンは次のように自問する。シングル・マザーとアルコール中毒者、あるいは不法移民と学校中退者といったような、はな…

やったった

今日は目黒のマックへ行って卒論執筆。実はここ一週間ほど逃げたり遊んだりで全く進んでいなかったのだが、今日やっと進行。それで事後的に気づいたのだが、今日書いたところが一番のヤマ場であり難所なのだった。だから書けなかったのだ。自分が腐れただだ…

駄目やった

家では卒論に集中ができないという厳然たる事実にようやく向き合い、どっか外のPCの電源があるところで書こうと思い立ち都立中央図書館へ。しかしあえなく休館日*1。電源がありかつ喫煙可なカフェを求めて放浪。世の中には便利なサービスがあるもので、yahoo…

What's the harm?

ジェンダー系の授業で、ゲスト・スピーカーとして来てくださったゲイのアメリカ人Douglasさんのお話を聴く。 Mr.Douglasは米のIT系企業の六本木にある日本支社で働いている。生まれはBostonで、4年ほど日本で働いており、日本人の男性ともう19年間も良好…

円城塔「後藤さんのこと」

表題作「後藤さんのこと」をはじめ、「ガベージコレクション」や「墓標天球」など6編からなる短編集。 卒論の息抜きに、と買ったのだが、「息抜き」に円城塔を読もうというのはあまり理性的な判断だとは言えないということに読み出してから気づいた。読みに…

規律訓練から自己啓発へ

監禁の環境は危機にある、とドゥルーズは書いた。規律訓練の弱体化。 しかし規律訓練されることはさまざまな水準のさまざまな意味で必要である。 誰も規律訓練してくれないのならば、自分でするしかない⇒一億総自己啓発化。 監視者の視線を呼び出し、規律、…

私たちはいつも締め切りに追われているブルー

[論文]松尾豊「なぜ私たちはいつも締め切りに追われるのか」 [SUMMARY] 研究者はいつも締め切りに追われている。余裕をもって早くやらないといけないのは分かっている。毎回反省するのに、今回もまた締め切りぎりぎりになる。 なぜできないのだろうか?我々…

謹賀新年

遅くなりましたがあけましておめでとうございます。 インフルエンザにかかったりしていましたがなんとか元気です。 インフルエンザのため初詣にも親戚参りにも行けず、またそれ以外にも卒論を書くために家にこもっているので特に書くことがありません。短歌…

決断としての愛

僕が昨日の飲み会でちらっと言ったことを思想地図の宮台真司×東浩紀対談で印象深かった部分を引用して補足しておく 宮台:……合理的に考えれば、目の前にいる相手よりももっと良い相手がいるに決まっていて、必然性を信じるということにムリがあります。とこ…

ゼロ年代洋楽ベスト10。愛って悲しいね。

世のひとびとは誰も彼もが忙しげ、端的にひきこもりであるわたくしめもしかしいっちょまえに忙しい忙しいなんて言ってみている今日この頃。だってそりゃ世間は師走も師走、年の瀬だぜ年の瀬。ところで僕は年の瀬という言葉が好きだ。としのせ。この、せ、の…

「民主主義2.0」という名前ってどーよ

あずまんが最近ぶつぶつつぶやいている「民主主義2.0」というのは彼が来年に出す本のタイトルらしい。どうも情報技術によって一般意志を実装できるのではないか、という途方もない試みだとか。注目。 で、内容はさておき、「民主主義2.0」というのは名前とし…

桑田佳祐再評価運動開始

「音楽寅さん」の総集編を観ていたら、あれ…ひょっとして桑田佳祐って天才なんじゃね…?という気がしてきた。よく考えたら曲はもちろんのこと、歌詞も実にさりげなく詩的で素晴らしいし、実はポール・マッカートニー級なのでは…?身近すぎて今まで気付かなか…

労働と承認

労働にはふたつの側面がある。 (1)収入を得る手段 (2)承認を得るステージ:アイデンティティに関わる側面 どちらをどれくらい重視するかによって、労働をめぐる問題に関する議論というのは全く変わってくる。 マルクスは労働とは本来、人間を人間たら…

東浩紀『クォンタム・ファミリーズ』

これは面白い。 今日から発売なので、さすがにネタバレ的な感想は控えるけれど、掛け値なしにおすすめできる。久しぶりに興奮で眠れなくなるほどの読書体験をさせてもらった。東読者はもちろん、セカイ系ファン、美少女ゲームファン、そしてSFファンは必読だ…

イチョウ降る街で郵便ポストとあなたのコートだけが鮮やかな赤

睡眠時無呼吸症候群の彼を じっと見張っている午前3時の

「否定」しない思想

「ジェンダー入門」とネトウヨ君 - ohnosakiko’s blog こういう授業はいいなあ。批判から入るのではなくて、学生それぞれが普段の生活や、さまざまな表象、言説に対してなんとなく感じているかもしれない違和感について、考えるきっかけを与える、というやり…

大学読書人大賞

「大学読書人大賞」―大学読書人大賞―大学文芸部イチオシの本 全国の大学文芸サークルが、大学生に最も読んでほしい本を選ぶ「大学読書人大賞」。全国の文芸サークルからの投票を集計し、上位5作品(五十音順)が決定しました。この5冊が、「2010大学読書人大…

冬の朝の妊婦は美しい 呼びかけている まだ呼ばれたことのない名を

ディスってんのか

私ね…マガジンハウスのパーティで ベロンベロンに酔っ払ったI・SHI・DA・I・RA…さんに 「君のそのネクタイさあ、それ、自分で買ったの?」 「趣味悪いね。何ならさぁ、今度僕がプレゼントしてあげようか?」 って、いわれたことがあるの… I・SHI・DA・I・RA……

tweetする動物

このブログの左下のほうを見てもらえばわかるのですが、twitterを利用し始めました。というかちょっと前から誰をフォローするでもなく、ただただ自分のためのメモをちょくちょくtweetしていたのですが、そのようなメモ帳的使い方ではなく、今後はもうちょっ…

一週寝太郎

風邪がほぼ治りかけの状態だったので大丈夫だろうと思いバイトをしたらバッチリ悪化。頭痛ひどく鼻水止まらない状態な今日です。もう一週間位治りません。やらなければいけないことがどんどん溜まっていきます。困った。 ところで最近発進した"河出ブックス"…

小説 OF THIS YEAR

ダ・ヴィンチ1月号は毎年恒例のBOOK OF THE YEARで、今年の総合1位は『1Q84』だそうです。ふーむ。短いですが村上春樹のインタヴューも載っていて、それによると、来夏刊行予定のBOOK 3では、「BOOK 1、BOOK 2ではできなかったことをしたい。内容的にも、…

いんろうたきん

できるだけ毎日更新してみよう、という目論見です。 風邪は症状が、 あとからあとから垂れてくる鼻水(1日目)→全き鼻づまり(2日目)→鼻づまり&頭痛(3日目)→咳(本日) と変遷しております。咳が出るのは細菌が外に出ていくため、というのを聞いたこ…