メイデイ

S・フィッツジェラルドの小説に"May Day"という短編があります。けっこう悲しい話なのですが、僕が読んだフィッツジェラルドの短編の中で一際印象に残っている作品です。間違いなく彼のMasterpieceのひとつであると言えるでしょう。
それはさておき今日は5月1日、メイデイでした。しかしメイデイは日本ではそんなにたいした日ではないのでどうでもいい話です。
就職活動はほぼ終わりです。心を決めました。「決断の瞬間とは狂気の瞬間である。」、というのはデリダの言葉。気の重い手紙を書いて投函し、帰ってきてとても久しぶりにピアノを弾きました。そしてDELLにラップトップを注文。これを機に生活を少し変えます。
ところでオランダではベアトリクス女王のパレードに車が突っ込んだとか。「乗り物にのって突っ込む」というテロは、9.11以降に急に増えたように思います。想像力のブレイクスルーだったのでしょう。「そうか、そんなことができてしまうのか」とWTCに突っ込んだ飛行機を見て皆が気づいてしまったのです。アメリカでは重要な施設の周りはトラックが突っ込んできても大丈夫なように分厚いコンクリの壁で護られているそうです。しかしそんなことをしてももちろんセキュリティは完璧ではありません。攻めるのに比べ守るのは常に絶望的に難しい。セキュリティはどこかで断念されなければなりません。その断念もまた狂気の瞬間です。