便利/管理/隔離

GIGAZINEを読んでいたらこんな記事を見つけました。
総務省、インフルエンザなどに感染した人に近づくとメールで知らせる仕組みを実験へ - GIGAZINE
なんともやばい世の中になってきたなという気がします。別にプライバシーがどうのこうのということではなく、この技術の先にあるものがいったいどういったものになるかということを考えると、結構恐ろしい。そしてそれは思うよりずっと近いところにあるでしょう。
こういった話を聞いて思い出すのは東浩紀大澤真幸の対談集『自由を考える』です。東と大澤はこの本で(答えは出せていないものの)非常に射程の広い問題提起を行っています。まさしく今日的な問題を扱っていて考えさせられることが多く、とても面白いので読んでみて損はない本です。
しかしこういった技術の進歩に対して、何かを考えたり批判したりしても無効なのではないかという気もします。そんな気がずっとしているのです。そしておそらく90年代くらいから、思想家やら批評家やらはずっとそういう気分を抱えているのではないでしょうか。どうでしょうか。