王国を待ちながら

村上春樹1Q84』を読みました。

1Q84(BOOK1(4月ー6月)) [ 村上春樹 ]
1Q84(BOOK2(7月ー9月)) [ 村上春樹 ]

  • 文体が変わったかも?いくぶんか論理的になったような。そして会話の「村上春樹っぽさ」が多少薄まったかと思う。
  • 手法としてのサスペンスの要素がほかの作品よりも強めな気がする。ラストまでグイグイ読ませる力が強い。長い割には読みやすい。
  • オーウェル1984』は読んでなくても別にいい気がする。「ビッグ・ブラザー」という単語は知ってて当たり前みたいな感じで出てくるけれども。権力とかシステムとか監視社会とかよりも「歴史」とか「父」とかについての小説か。あるいは「愛」とか。あとは「世界の二重性」とか「個人の多重性」とかか。
  • 『モンキービジネス』の5号で村上が古川日出男のインタビューに答えていて、そこで村上は「いつか総合小説(『ニュー・クリア・エイジ』、あるいは『カラマーゾフ』のような)を書きたい」と語っている。で、『1Q84』はなんというか結構その「総合小説」っぽく仕上がっている、ような気がする。そろそろあれか。ノーベル賞か。

思想地図vol.3

NHKブックス別巻 思想地図 vol.3 特集・アーキテクチャ
買いました。【特集:アーキテクチャ】ということで、表紙デザインも一新、かなり力が入っているようです。
まだ読めていないのですが、ざっと見た感じだと安藤馨による論文【アーキテクチャと自由】が「統治方法としてのアーキテクチャと自由」というテーマを扱っていて、これはとても興味深い。東工大で行われたシンポジウム【アーキテクチャと思考の場所】も収録されていて、あのいささかわやくちゃ感のあったシンポがどのような感じで編集されているのか楽しみです。

革命待望!

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こちらも買いました。そしてまだ読めていない。
芹沢一也を中心に、スガ秀美や橋本努鈴木健介、荻上チキが68年前後、そして今日の日本の社会について論じていたり鼎談したり。挑発的なタイトルは恐らく赤木智弘の「希望は戦争」を意識しているのでしょう。しかしこのようなタイトルの本を読んでるといろいろと誤解されそうです。