大学読書人大賞

「大学読書人大賞」―大学読書人大賞―大学文芸部イチオシの本 全国の大学文芸サークルが、大学生に最も読んでほしい本を選ぶ「大学読書人大賞」。全国の文芸サークルからの投票を集計し、上位5作品(五十音順)が決定しました。この5冊が、「2010大学読書人大…

一週寝太郎

風邪がほぼ治りかけの状態だったので大丈夫だろうと思いバイトをしたらバッチリ悪化。頭痛ひどく鼻水止まらない状態な今日です。もう一週間位治りません。やらなければいけないことがどんどん溜まっていきます。困った。 ところで最近発進した"河出ブックス"…

川上未映子『世界クッキー』サイン会

エッセイ集『世界クッキー』発売記念サイン会@有燐堂が近すぎなので行かないのは勿体無いということでGO。went。 整理券は電話予約+店舗購入者先着順で150人までに配布。僕は予約したのですが、今日行ったら整理券はまだ若干余っていた。うーむ、と思いつ…

横書きで読む詩

先週ぐらいに古書店で岩波文庫の『アメリカ名詩選』を買って、それからずっとバッグの中に携帯してちょいちょい読んでいるのですが、ようやくちょっとずつよさがわかってきました。といっても僕は詩学を全然学んでおらず、韻律やらの規則も全く知らないので…

自己への物語論的接近 第3章まとめ

ゼミで浅野智彦『自己への物語論的接近 ―家族療法から社会学へ』という本を読んでいます。物語論について、また、物語論的自己論についてもよくまとまっていてわかり易いし面白い。 3章まとめたのでレジュメうp ◎第三章 家族療法とその物語論的展開 ◇前提 …

前田塁「"知"の臨界時計―「Googleブック検索」の針が刻むもの」@群像

いやいやこれは面白い。Googleブック検索の出現やwikipediaの発展などに代表されるさまざまなWEB上の情報サービスのますますの影響力の増大そして進化に伴う書物の書かれ方、また小説の消費のされ方の不可避の変質の話、はては世界の不均質化の話とかがさ…

川上未映子『ヘヴン』@群像

川上未映子の新作「ヘヴン」が400枚一挙掲載というので久しぶりに「群像」を購入。「ヘヴン」を読んだらなんというか「ちゃんとした」小説になっていて吃驚。実に小説らしい小説。川上未映子は「わたくし率」や「感じる専門家」など、これまでの作品は詩…

平成古本浪漫

急に休講になった講義があったのでその空き時間に学校周辺の街をぶらぶら。していたら古本屋を発見。ぶくおふとかではなく茶色くなった本が積み上がっている古いタイプの古書店。入って物色。『ディケンズ短編集』、およびニーチェ『この人を見よ』、ゲーテ…

王国を待ちながら

村上春樹『1Q84』を読みました。 文体が変わったかも?いくぶんか論理的になったような。そして会話の「村上春樹っぽさ」が多少薄まったかと思う。 手法としてのサスペンスの要素がほかの作品よりも強めな気がする。ラストまでグイグイ読ませる力が強い。長…

『本の雑誌 5月号』

特集「2009年 私の仕事」と題して、川上弘美や三浦しをん、穂村弘など総勢68人の作家による今年の仕事の予定の告知がされています。 村上春樹も68人の中に含まれているのですが、その告知によると夏以降にカーヴァーのオーラル・バイオグラフィー『レイモン…

ジャック・デリダ『歓待について』

本書は96年におこなわれたデリダのセミネールの一部の講義「異邦人の問い:異邦人から来た問い」と、「歓待の歩み=歓待はない」をそのまま採録したものに、セミネールに出席していたアンヌ・デュフールマンテルによる序文「招待」を加えたものの翻訳。訳者…

芹沢一也『暴走するセキュリティ』

非常にオススメの本です。 「セキュリティ」というワードを軸に、少年法や精神鑑定などにも触れながら、監視カメラの設置や防犯パトロールなどに象徴される、現代の不安社会における防犯意識の高まりについて論じている。 凶悪犯罪から子どもの安全を守るた…

平野啓一郎『小説の読み方』

色々なタイプの小説を見ていきながら、こういうところに気をつけて読むと、小説はもっと深く理解できるようになる、楽しめるようになる、というのを紹介し、提案するのが今回の目的です。そして、せっかく感動したり、好きになったりした小説の話を、どうす…

『HB vol.05』

『HB』は僕もつい先日http://d.hatena.ne.jp/hbd/>で知った雑誌。取扱店が少ないので、知っているひとは結構レアなのではないでしょうか。vol.5は「特集:私とビジネス」ということで、曽我部恵一インタビューをはじめ、さまざまなひとが「私」と「ビジネス…

サミュエル・ベケット『ゴドーを待ちながら』

現代演劇最大の傑作とも言われる、劇作家ベケットによる戯曲。解釈を誘いながら撥ねつけるような作品。読みにくいというわけではないが、難しい。 『ゴドー』は2幕で構成されている。 第1幕ではウラディミールとエストラゴンという2人の浮浪者が、ゴドーと…

「編集する」ということ

いま書店に並んでいるyomyomに平野啓一郎が「すべてが「不滅の小説」」と題して、今日の小説、メディア、webを巡って4ページの短いエッセイを書いているのですがこれがかなり密度が濃く質が高いものなのでぜひ読んでみてください。ちょっと引用してみます。…

竹内洋『社会学の名著30』

「社会学」の名著を30冊選び出し、内容をごく簡単に解説しながら紹介。解説は全くの社会学素人にもわかりやすいように書いてあるので読みやすいし、セレクトされた30冊も、パーソンズやデュルケム、ギデンズなどスタンダードな社会学の本から、ボードリ…

岩井克人『貨幣論』

経済学者岩井克人がマルクス『資本論』の価値形態論を参照しつつ、「貨幣とは何か」という命題の答えに迫っていく。「批評空間」での連載をまとめた本。 一週間くらい前に読み始めたのだけど、途中部分的に読み返したり、資本論について調べていたりしたら結…

小林秀雄『モオツァルト・無常という事』

モオツァルト・無常という事 (新潮文庫)作者: 小林秀雄出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1961/05/17メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 54回この商品を含むブログ (100件) を見る小林秀雄が戦中に書いた批評文「モオツァルト」と、連作「無常ということ」など…

〈ユリイカ〉2月号

ユリイカ2009年2月号 特集=日本語は亡びるのか?作者: 水村美苗,蓮實重彦,前田塁,岡田利規,巽孝之,四方田犬彦出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/01/26メディア: ムック購入: 5人 クリック: 23回この商品を含むブログ (29件) を見る特集が「日本語は滅びる…

見田宗介『まなざしの地獄』

社会学者見田宗介が、1968年から1969年に起きた連続ピストル殺人事件である永山則夫事件を、都市における階級構造と関係性に着目して分析する論考。当時の「学卒就職者の転職理由」、「職場に対する不満」などの様々な社会調査から見田は<統計的事実の実存…

諸アーキテクチャの共同体系

忘年会シーズンということでここ数日間ひたすら飲み回っていてほとんど家にいなかった。昨夜は3日ぶりくらいに朝帰りでなく夜のうちに家に帰ってきて布団で寝、今日は一歩も家を出ずにずっと本を読んでいた。ひとと一緒に飲んだり遊んだりするのも好きだし…

『早稲田文学2号』発売

皆様、『早稲田文学2号』発売ですよ。 内容は先日の「十時間シンポジウム」の模様からミシェル・ビュトール特集まで盛りだくさん。そして付録のDVDにはミシェル・ビュトール主演の映画「モビール」と、川上未映子自身による「戦争花嫁」の朗読を収録。 …