Kazuo Ishiguro "Nocturnes"

Nocturnes
夜想曲集の題名通り、夜と音楽とに関わる短編を5編収録。旅行中に読みました。カズオ・イシグロはたぶん面白いのだろうなと思いながらも今まで手をつけられていなかったけれど、読んでみたらやはり結構よかった。個人的に好みに合った作品であるという部分を差っぴいても、この人は短編がうまいと思う。舞台設定が巧みなおかげで、人物や状況の説明をあまり膨らませなくても物語を読者の前にしっかりと立ち上げられている。結果、短くてもじんわりと確かな熱量を持った作品に仕上がっている。英語も平易で読みやすいです。
長編はどういう感じなのか気になるので時間を見つけて読んでみようと思う。"Never Let Me Go"でしょうか。タイトルがいいなあ。