『1Q85』

村上春樹が『1Q84』の続編を執筆している、というのはどうやら本当のようだ。
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009100501000031.html
BOOK 1が1984年、あるいは「1Q84」年の4-6月、BOOK 2が7-9月だったので、続編のBOOK 3で10-12月で「1Q84」を終わらせる、というのが順当だろう。
しかし『1Q84』がJ・オーウェルの『1984』を意識して書かれたものであるならば(というかそうなんだけれど)、続編がA・バージェスの『1985』をもじった『1Q85』である可能性というのもあるのではないだろうか。
『1985』はそれ自体、『1984』へのバージェスによる批評あるいは応答として書かれている作品で、オーウェルのそれとはまた違ったディストピアを描いた小説だ。知名度的にも、また質的にも、『1984』には(遠く)及ばないけれど、しかし一部のマニアックな領野ではそれなりに有名なように思う。
このふたつの作品の関係を踏まえて、村上が自身による『1Q84』への応答、というかたちで、「1Q85」というまた違った別世界を描いたらそれは結構面白い試みになると思うのだけれど、まあでもそれはなさそうだなとここまで書いていて思いました。