規律訓練から自己啓発へ

監禁の環境は危機にある、とドゥルーズは書いた。規律訓練の弱体化。
しかし規律訓練されることはさまざまな水準のさまざまな意味で必要である。
誰も規律訓練してくれないのならば、自分でするしかない⇒一億総自己啓発化。
監視者の視線を呼び出し、規律、規範を参照する「従順な身体」から、データベースを参照し再帰的に自己選択していく主体へ。
訓練により植え付けられた「従順な自発性」から、「自発的な従順な自発性」へ。
今日、本当は我々はいったい何に従順であるのか?経済合理性?あるいは「幸福」?
それは我々自身で考えねばならない。フーコードゥルーズももういないのだから。彼らは彼らの仕事を果たして退場して行ったのだから。